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あけましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。
カットは落書き守矢組。この3人は本当に仲良しでいいなあ。
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毎年の事ながら、守矢の正月は忙しい。それが、幻想郷に場所を移した後も同じである。年の始まりは世界の始まり、乾坤、天と地が新しく生まれ変わるのだ。その世界に言祝ぎを与え続けて幾星霜。常と変わらぬ忙しさと、常とは違う忙しさがない交ぜになり、夜の明ける前から戦場である。
それでも、正月の朝の日課…年の最初の朝食は忘れない。
年の瀬、諏訪子がせっせと大掃除をしている間、神奈子はおせち料理を作っていた。いつもの3人分。正確に言えば、1人と2柱分。
が、諏訪子を手伝い、神奈子を手伝いながら元旦の参拝客への準備をしていた早苗が、少し多めに作ってほしいと言い出した。
「博霊の巫女は毎年、一人で正月を迎えているとお聞きしたのです。たった一人で忙しいでしょうに、おせち料理も何も無く、がんばっているらしくて…。せめて、おせち料理の差し入れができたら、と思って…」
あ、その、大変でしたら、いいんですけど、と、わたわたと言う早苗に、神奈子はやんわりと笑う。
「麓の巫女風情にこの私がほどこしてやれと?ばかばかしい。まあ、育ち盛りの早苗のために、今回は多めに作ってやろう。早苗が、それを、どうするかは自由にすればいい」
喜色満面、ありがとうございます、と神奈子に抱きつく早苗…という情景を見ながら、諏訪子がぼそっとつぶやいた。
「ったく、かっこつけしいなんだから」
そうしてできあがった、いつものおせちの重箱と、一回り小さなおせちの重箱。
いつものお重を運び終え、神奈子は雑煮を作る。かつおだし薄口醤油をベースとし、根菜野菜を具財とした関東風のお雑煮で、餅はもちろん角餅である。
「神奈子様、博霊神社へ行ってきます」
おすそ分け用の重箱を大切そうに抱え、早苗がぱたぱたと小走りにかけていく。
「気をつけて行っておいで。あ。こら、諏訪子!焼き餅で遊ぶんじゃない!」
「いいじゃないの、この餅を作って切り分けたのは私なのよ」
「そーゆー問題じゃない!食べ物で遊んだら、目がつぶれるんだぞ!」
「ああ、カミサマの罰が当たってね」
ケケケ、と笑う諏訪子をあとで殴ろう、と思いつつ、神奈子は煮汁の味見をした。
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守矢組の正月風景妄想。
えっと、なんとなくですが、諏訪子がパパで神奈子がママで早苗が娘、というポジションイメージです。別にカプとかそーゆー他意はございません(だから、諏訪子が餅を切り分けてるんですよ)
はに丸の作る雑煮は九州風でして、干ししいたけや筑前煮のあまりとともに鶏肉を入れた醤油ベースの雑煮(もちろん丸餅)なので、諏訪あたりの雑煮がどんなんか、めっさぐぐりました。
たぶん、葱は白葱をいれるんでしょうね、神さまたち。
ちなみに、重箱を差し入れしてもらった霊夢のバージョンはクーリエに投稿しました。
こんな感じ。
コメントで『マヨヒガ消滅フラグ』と言われました。逃げて、八雲一家!(いや、ある意味自業自得)